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和モノ用語辞典


香野 恵
Vol.06 「お屠蘇(おとそ)」(更新日:2006.01.13)
皆さんも無病息災を願って新年にお屠蘇(おとそ)をいただきましたか? お屠蘇って中国から伝わったのに、日本でのみ生き残ってる習慣なんですよ。

お屠蘇(おとそ)

皆さんも無病息災を願って新年にいただきましたか? 中国から伝わった習慣ですが、なんでもコレを飲んで、死人がよみがえったとか。邪気をはらい、人魂を蘇生させる。故に屠=(屠る、つまり殺す)蘇=(蘇生、生き返らせる)という名称なわけです。三角の紅絹の袋に入れ、大みそかに井戸につるして沈め、これをみりんや清酒につけて、翌朝取り出し、東のほうを向いて、年少者から飲む。

でも中国でこの習慣はすでに廃れてしまっているとか。日本でのみ生き残ったっていうのが面白いですね。新しくするの好きですものね〜、日本人。神社は建て直すし、政治家は禊(みそぎ)しちゃうし。

お屠蘇のイメージ写真
さて、お屠蘇が定着したのは江戸のころ。お屠蘇は生薬を多数使ってますので、漢方薬局に行くと、屠蘇散というお屠蘇のもとを購入できます。バリエーションは多々あるようですが、だいたい桔梗(キキョウ)・防風(ボウフウ)・山椒(サンショウ)・肉桂(ニッケイ)・白朮(ビャクジュツ)の5種が、三角のガーゼに入ってるようです。地方や時代で山椒が胡椒になったり、イタドリやハジカミが入ったり、身体を温める陳皮が入っていたり。大昔は下剤の大黄や猛毒のトリカブトの根(マジ!?)が入ってたりしたようです。少量ならいいけど……良薬はまさしく口に苦し。今はティーバックみたいになって売ってるのもあって、そのまま清酒やみりんに漬ければOK。便利だわ〜。

我が家では、屠蘇散なしのみりん(関東はみりん・上方は清酒のようです)で済ませましたけど、来年は屠蘇散を買ってみようかな。


▼紀伊国屋漢薬局(天和2年創業・屠蘇散は季節商品です)
http://www.kinokuniya-kanpo.jp/

▼内藤記念くすり博物館(「エーザイ」の博物館。12月、屠蘇散を配ってます)
http://www.eisai.co.jp/museum/index.html


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